てとてと通信から

てとてと通信から

28年前、てとてと工房として、スタートした時から、毎月「てとてと通信」を発行しています。
その中からご紹介しています。お役に立てれば、幸いです。(高橋)


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しりとりしよう

雨の日の病院の待合室、女の子二人とお母さんが座っていました。飽きて、椅子から立ち上がって、バタバタし始めました。スマホから顔をあげたお母さんは、すわっていなさいと叱り、またスマホの画面に戻りました。

その時、戸口から男の子が飛び込んで来て、すみっこにあった子ども用のイスにすわり、その隣りにお母さんが座りました。

二人は、‘しりとり’を始めました。それがなかなかおもしろくて、私は引き込まれてしまいました。全部覚えていないのが残念ですが、名詞だけでなく、人名や地名に加えて、動詞や熟語的なものまで入り、ゆるいルールです。同じものを言わないように、「いぬ」なら、二度目は「いぬのこども」とかに変えたりするのが、慣れているなあという感じです。

「る」のつく字とか、あまりない単語でも、切り抜けて続いていくのです。むろん、相手がおかあさんだから、というのもありますね。そのお母さんは、ずーと付き合うのです。スマホの、出番はありませんでした。

かなり続いてから、男の子が言ました。

「おしまいにしよう、だから、「ん」のつくようにしてね。」

お母さんは、しりとりを受け、ちゃんと「ん」でおわる言葉を返したのです。お見事でした。男の子は満足そうに、笑っています。

 延々と続く「しりとり」は語彙力テストのようなもの、ちょっとおまけもあったりしながら、楽しみながら語彙力を(大人も)つけるのだと、感心しました。

スマホから離れられない大人は、こどもの楽しみと学ぶ機会を奪っています。子どもに関心がない? のでしょうか。親子でちいさな楽しみをつくる時間になるのに、もったいないです。

新しいしりとりカードを紹介しましょう。「んことば」 しりとりぐるぐるカードです。しんかんせん→せんすいかん→かんばん、というふうにつなげていくカードです。おもしろい着眼点、です。(2020.11月号)